3e356599.jpg二人のsumiko

私の幼な友達に同じsumikoと云う人が居ました。
学校への行き帰りは何時も一緒の仲良しでした。
元々、地元に昔から住んでいる家族では有りませんでした。
そのsumikoさんのご両親は素朴で、とても正直な性格の
方でした。

地元に古くから生活している人達は、何かと自分の家の
財産自慢で序列を作って憶測で物事を動かしている節が
有りました。
子供心にもそんな事は少しは判っていました。
学校での出来事でした。
二人のsumikoさんは同じクラスで有った為、絶えず話をして
いました。

授業中に、それは小テストでしたが、解答を出してしまった
私達二人のsumikoさんは、例のごとく私語を交わしました。
それが、学級担任の先生の逆鱗に触れてしまいました。
「二人とも廊下で立つとれ・・・」との指示でした。
一人だけなら恥ずかしいけれど、仲良しのsumikoさんと
一緒なので一向に構いませんでした。
そんな事を思い出していましたが、何十年ぶりかで
そのsumikoさんと連絡が取れました。

彼女は既にご主人を送った後でしたが、明るい声で
受話器の向こうで話していました。名前の
漢字の文字も全く同じ、色々懐かしい事が思い出されます。

新年に再会することを約束して、電話を切りました。