ecb183f6.jpgハスキーボイス

先週の金曜日、乳酸菌飲料の宅配のお姉さんが、何時にお無く
かすれた声で「お早うございます〜〜」と言って、やって来ました。
鼻声では無いので、つい聞いてしまいました。
「風邪でも引いたの?」と。
彼女は、にやにやして、「皆さんにそういわれています〜〜」と。
「どうしたのよ〜?」と切り返すと事の起こりは、三歳の息子の
保育園用の弁当を、コンビニで出来合いの物を買って持たせた事が
原因のようでした。

何時もは子供の弁当は彼女の手作りの様ですが、その日は
時間が無くて仕方なくコンビニの「出来合い」弁当になったとの事です。
ご主人が仕事から帰宅、事はその後重大な局面に発展したのだそうです。
夫と妻、子供のコンビに弁当の事で、言い合いが始まりました。
怒鳴り散らす妻、どれ程怒鳴ったか、彼女のかすれ声で
想像する事にしました。
物が飛び交い後の始末が大変だったそうです。

ご主人は奥さんの多忙さは理解しているものの、自分が育った環境を
思い出し激怒したのです。
ご主人の両親は、何か理由が有って、まだ小さな頃に離婚をしていました。
父親一人に育てられ、母親の愛情を知らずに成人したとの事です。
自分が淋しかった事、他所の子の持って来る母親の手作り弁当には
情けない気持ちが有ったとの事です。
自分が父親になり、子供の成長を見守る立場となった今、自分の轍を
踏ませたくない気持ちが充分に有ったのでしょう。

そんな理由が有って、子供には必ず母親の手作り弁当で〜、と。
子供への思い入れが強いのですね。
子供の弁当がコンビニでの「出来合い」弁当で間に合わせたから
単純な気持ちで怒っている訳では無かったのです。
父親として、深い愛情で子供を見守っている姿が眼に浮かびました。

女性上位時代、言い合いに勝っても尚ご主人に襲い掛かり
頬びんた。
元気なお母さんも頼もしくて良いですが、ご主人の深い愛情をもっと
汲み取るべきだと思いました。
宅配の仕事は重労働です、時には間に合わない時もあるでしょう。
最近の世の中では、こうした弁当位の話は話題にもなりません。

奥さんにビンタされる謂れは有りませんが
お父さんは息子にはとても、とても深い思いやりが有ったから
我慢出来たのでしょうね。


やはり、今日もクリスマス前の光景です。

テレビ塔の真下の地下街(セントラルパーク、地下街)と
地下街のクリスマスリースです。