楊輝荘を見学して、松坂屋に纏わる話を幾つも聞かせて貰いました。
何所のデパートでもそのデパートの目印になる様な包装紙のデザインとか
紙袋の図案には創意工夫がなされています。



名古屋愛蘭会 2



松坂屋の包装紙には常に『カトレア』を図案化した物とか、持ち歩き用の
紙袋にもカトレアの綺麗な図案が施されています。
その意味をこれまで全く知らずに居ました。

本能寺の変で亡くなった織田信長とその小姓「森 蘭丸」。
小姓の蘭丸は「二人」居たのだそうです。
一人の蘭丸は信長と共に本能寺で亡くなっています。
然しもう一人の「蘭丸」は本能寺には居なくて、命は落とさずに
済んだのだそうです。

本能寺の変の後、もう一人の「蘭丸」は武士から足を洗い
商人として生きる事を選択しました。

もう一人の「蘭丸」こそ
伊藤呉服店を開業し大変な繁盛で財をなした人物です。
この人が『祐広(すけひろ)』蘭丸です。

今年は名古屋開府400年の年です、清洲から名古屋へ出てきたのは
厳密に言えば名古屋開府の一年後だそうですが、ほぼ開府と同じ頃と
考えても差し支えないでしょう。

呉服店から百貨店になり松坂屋として現在の名前で親しまれています。
昭和23年松坂屋は「蘭丸」の蘭をイメージしてデパートの花を
『カトレア』に制定しました。

何時も流れる言葉
「生活と文化を結ぶ松坂屋」。民放でCM放送が開始されて以来
この言葉はずっと使われています。
蘭丸と呼ばれる信長の小姓が
『二人』居た事は全く知りませんでした。
蘭丸とカトレア、やはり話を聞けば納得です。

カトレアと松坂屋、名古屋の人の頭の中にはしっかりと
入っています。
何故カトレアの花ばかりを使うのか?と思った事も有る私でした。
これで、その謎々も解けました。
季節ごとに変わった表情を見せるお庭を見せて頂くのも
楽しみになりますね。