最寄の地下鉄の駅で同じ町内のご婦人と一緒になりました。
地上から地下へ降りるエレベーターの中では普通に挨拶をして
何事も有りませんでした。
何処へ行くのか?と聞かれ私は某デパートに用が有るので
出かけると告げました。
彼女はやはり某デパートのパン屋さんにパンを買いに行くのだと
言いました。







何時も見慣れた顔で親しく話をしている人なのです。
ところがプラットフォームに下りてきて電車が来るまでの僅かな時間
交わした言葉に私は相当驚きました。
彼女は外見は普通に見えますが今が12月中旬になっている事を
認識していません。
すっかり季節感もずれていて、今年も後僅かである事が判りません。
しげしげと顔を眺めながら私は動揺を隠して話し続けました。

まだ、一人で買い物に出かけられるだけ「良い」と
考えるべきでしょう。
いつだったか忘れましたが、既に介護施設に入る契約をしていると
彼女は私に話した事がありました。
その時は何故?かな?と、思いましたが何か専門医の診察では
普通ではない所見が見受けられたのでしょうか?

話している内容も全くずれていました。
何時も『お元気でね』と言って別れますが,本当に変化が早くて
戸惑いました。
誰もが避けては通れない道ですが、目に見えない所で病が
進行しているのでしょうか?
淋しいけれど・・・。