余り頻繁には会う事は出来ませんが私には年の若い心優しい
女性の友達があります。
つかず離れず、もう彼女と会うようになって何年が経つでしょう?
何時も明るく優しい言葉使いや謙虚さに気持ちが安らぎ又癒されます。
そんな彼女から
「筑前琵琶」の会へのお誘いの電話を頂きました。
日本の古典的な楽器の演奏を聴くのは初めてなのでご一緒させて
頂く事になりました。


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日本の古典的な楽器と言えば
琴・三味線・太鼓・鼓・笛・笙・篳篥など色々ありますが、三味線や琴を
除いては殆どが愛好家の数が減少しています。
今回お招きを頂いた
筑前琵琶も一般的には取り付き難い楽器の一つとして敬遠されがちです。
実際の所、国語の古典文学を教わった時に「琵琶」の事について少しだけ
話を聞きましたが、それだけです。
現在まで実際に舞台で琵琶の演奏と語りを聞いたのは今回が初めてでした。

幽玄の世界、古の人達の優雅な精神世界をほんの少しだけ、覗き込んだに
すぎませんが、筑前琵琶の澄んだ音色は心に響くものがありました。
こんな「世界も有るのだ〜」と日本文化の奥深さにしばし酔いしれました。
琵琶を構える姿も、古典文学に出てくる「琵琶」は琵琶を斜めに構えます。
この度聴かせて頂いた筑前琵琶は、楽器を垂直に構えて演奏します。
それは、弦の数が4弦の場合は斜めに構え、弦が5弦の場合は
垂直に構えて演奏する事も知りました。

弦が5弦になり、音域が広まり豊かな音の表現が可能になったと言う
説明を聴かせて貰い「成る程なぁ〜」と、まるっきり素人で有りながら
色々質問をして、教えて頂きました。
確かに今風の若い三味線の演奏者が海外に向けて試行錯誤の
演奏を追及していますが、日本の古典楽器にはそれなりの限界があるような
気がしています。
温故知新ではありませんが、筑前琵琶の音色と語りが何の抵抗も無く
私の気持ちの中に入り込んできたと言う事は、一つの「自分の発見」でも
ありました。

長唄・常磐津・清元・浄瑠璃と色々これまでに聞く機会が有りましたが
また一つ「筑前琵琶」を聴く機会を得て日本文化の奥行きの深い事を
知り感動しました。

演奏会が開かれたのは
名古屋城の正門近くの「能楽堂」でした。
近くに住んでいても中々出かけられなかった能楽堂でしたが、今回
初めて立派な『能舞台』と観客席の配置を見ました。
素晴らしい内部です!!
音響効果もとても良いと感じました。

素晴らしい『筑前琵琶』の演奏会に誘って頂き、お友達には感謝を
しています。
やはり、持つべきは友達ですね!!



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