雨の日曜日、台風の影響か何となく不気味です。
それ程早い起床では有りませんでしたが、朝一番に固定電話が
鳴りました。
出てみたら知り合いのカメラ愛好家です。
「今日までの期日なんですが、絵画展ともう一つ陶芸家の作品展を
 見に行きませんか?」とのお誘いです。
私は予てからこの陶芸家の作品展は是非見てみたいと思っていました。
渡りに船で、お誘いに乗ってお供する事にしました。



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待ち合わせは松坂屋本店南館の美術館前です。
日本画の展示でしたが、中々趣のある作品ぞろいで充分楽しみました。
雨でも、この日が最終日とあってか?見学者はかなり多いように感じました。
写真を撮るにしても、こうした絵画の構図的な事は大いに参考になります。
現代日本を代表する画家達の描く世界は夢や希望に溢れていました。
色彩の妙、素材の取り上げ方・・・、拙い写真を撮っている私ですが
大変良い機会を与えて頂いてお誘い頂いた方には感謝をしております。



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日本画を見終わって、次の陶芸家の作品展を見に行こうとしました。
よくよく見れば、その会場は名古屋駅にあるJR高島屋の10階です。
地下鉄を乗り継ぎ行く事にしました。
この会場もこの日が最終日とあって、会場は熱気がありました。
先週弟夫妻がこの陶芸家の作品展を見て「大変良かった!!」と
言っていました。

力強い作風と親しみ易い生活観のある作品。
河井寛次郎:2010年に生誕120年を記念して開かれた作品展。
陶芸はもとより、優れた書家、彫刻家,文筆家としても多彩な活動を
していた人です。
陶芸に関しては、東京工業学校(現在の東京工業大学)で窯業を学び
卒業後は京都市立陶磁器試験場で釉薬を研究していました。
展示してあった作品は、何れも彼の斬新な考え方の作品が多く
現代でも新鮮な印象を見るものに与えてくれました。

生きる喜び、仕事する喜び、そんな事柄が作品を通して
強烈に伝わって来ました。

河井寛次郎・・・生涯無位無冠。
人間国宝も断り、文化勲章も断り、一陶工として生涯を終えました。
今の社会、あまりこの様な精神の持ち主は見かけません。
これが芸術の道を究めた人の真髄かも知れません。
人をこよなく愛し、交わり、しゃべり・・・、これが温もりのある
作品を生み出した原点かも?しれません。

雨の日曜日、こんな嬉しい二つの催事に出会えて、良い一日でした。



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